2014年08月22日

2014年 6月 レコード備忘録

8月も終わろうとしているのに、6月のレコード備忘録をやっとアップ。あまりにも時間が経過していたので、結局レビューのために聞き直しました。思えばこの月はW杯があったんだなと、プレミアももう開幕し、CLもプレーオフが始まってる。サッカー選手は大変だなと。しかし、ナポリはプレーオフの相手がビルバオとは。。
キツいですね。

Federico Durand / El Idioma De Las Luciernagas
Sylvain Chauveau & Stephan Mathieu / Palimpsest
Laraaji / Essence - Universe
oliva block / Karren
Mark Banning / journey to the Light
Taylor Deupree / Lost & Compiled
1970's ALGERIAN FOLK AND POP / VA
lawrence english / studies for stradbroke
Hisato Higuchi / Otomeyama Bottoms
Interior / Interior
Laraaji / Celestial Music 1978 - 2011 (Music Of The Spheres)
Richard Crandell & Masumi Timson / Pacific Bridge
Sun Ra / A Fireside Chat with Lucifer .
Ray Lynch / No blue thing
Sean McCann / Chances Are Staying
moskitoo / mitosis
The Necks / Sex
Gershon Kingsley / Music To Moog By
Fred Miller / Sounds Of Love... A to Zzzz
Hakobune / Tonight is why
christina carter / original darkness
Aztec Camera / High Land Hard Rain
Mimir / Mimir
Sun Araw / Belomancie
Napolian / Incursio
Tony Conrad / Slapping Pythagoras

Federico Durand / El Idioma De Las Luciernagas
2013年発売。Desire Path Recordingsからのリリース。この時期のフェデリコ・デューランドはアタック音のある生楽器とフィールドレコーディングをメインとしていた事が伺える1枚。デビュー盤でのストレートなメロディアスさは薄れてはいるけれども、アコースティツク・ギターや、チターの響きがリアルに伝わってくる。時折流れるドローンなどを挟みながら、聞き飽きる事が内容に構成されている力量はさすが。音楽の持つ雰囲気とアーティスト個人のパーソナリティは当然一致しない事も多いけれども、来日時に一緒に過ごしたフェデリコ・デューランドはまさにこの音楽のように優しい人だった。虫も殺せない少年がそのまま大人になったような。高円寺のレコード屋回りでは沖縄音楽を探しまわり、ブエノスアイレスにある移民のコミニティの話を熱っほく語ってくれた。二人で駅前の沖縄居酒屋でアルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナのキーホルダーが沢山飾ってあるのを見つけたときには奇跡を感じたものだ。

Sylvain Chauveau & Stephan Mathieu / Palimpsest
2012年発売。Stephan Mathieu自身のレーベルSchwebungからのリリース。クレジットで確認できるように、Sylvain Chauveauは実は歌っているだけなのかもしれない。バックの音楽はStephan Mathieuの音楽そのもので、Sylvain Chauveauの影を発見する事は出来ない。歌があるためか、Stephan Mathieuのドローンはソロ作より、少しだけ控えめのようだけれども、歌というドローンの上で変化のない一定の音が載っているので逆にバックのドローンの音色がソロ作よりも多彩であるのが興味深い。


Laraaji / Essence - Universe
1987年作。再発盤。EssenceとUniverseという2曲が収録されていて、どちらも30分近くある。Essenceの方がチターのアタック音が明瞭で、Universeの方がドローン、リバーブに全てが溶け込んでしまったかのような雰囲気。もしかしたらミックス違いの同じ録音なのかもしれない。どのような手法で、このような持続音を作ったのか興味深くもあり、少し調べてみたけれども事実はわからない。Laraajiの演奏写真からカスタマイズしたチターを縦に持ってヴァイオリンの弓で弾いている様子がわかるので、この奏法でバックのドローンを演奏し、さらにアタックのあるメロディはその上に多重録音したのではないかと思った。近年のLaraajiのアルバムは全てセルフリリースで、設立した協会内で配っているのだろうか。彼の笑いのヨガというキーワードなど、このアルバムの内容にましてどのような人物なのかが気になってしまう。音楽活動をする前はニューヨークでコメディアンと俳優を志していたという逸話も残っている。改めてUniverseを聞いてみると、ヨガなどに最適という触れ込みもあるのだが、意外なほどに精神的に没入する事が出来なかった。フィル・ニブロックや、ELEHの長時間のドローンと比べてしまうと自己への沈滞経験という意味ではもの足りないものがあるのは事実で、ヨガの時に聞くならばフィル・ニブロックをおすすめしたい。しかしながら、初期アンビエント、ニューエイジ、実験音楽的なドローンの違いを考察する上では外せない名盤である事は間違いない。

oliva block / Karren
2013年発売。Sedimentalからのリリース。oliva blockはシカゴの作曲家で、インスタレーション等も手がける人物。6月に聞いた中ではベストと言える内容。A面のForamen Magnumはオーケストレーションとフィールドレコーディング、ノイズ、不協和音のドローンなどが高次元に、融合しており、時間軸にそって緻密に計算された音はエレクトロ・アコースティックの伝統にそいつつも、大胆さと控えめの使い分けのセンスが独創的。B面のOpening Nightはオーケストレーションを加工したドローン。これまた不協和音をフンダンに盛り込んだ曲。コラボなども含めると9作ほどリリースされているので、他の作品も聞いてみたい。

Mark Banning / journey to the Light
2014年発売。Students Of Decayから、オリジナルは84年の再発盤。先月紹介した『I Am The Center』にも収録されているMark Banningというアーティスト。一聴してすぐに気付くのは、現状のアンビエントとの親和性の高さである。ラップトップエレクトロニカからの逸脱とイーノとの再会という形で流れてきた00年代のアンビエントの10年代的展開は、アナログの復権と自然回帰という方向性に流れ、80年代ニューエイジの再発見という流れから発掘されたアーティストだと思う。時に時代性ゆえか、演奏において楽器の弾き過ぎと思われるとかもあるが、素晴らしい出来映え。

Taylor Deupree / Lost & Compiled
未発表曲とライブ音源などを1枚にコンパイルしたアルバム。2014年発売。テイラーサウンドの核のようなものと近年の流れがスっと入ってくるようで嬉しい一枚。個人的には1曲目の『July 032013』が秀逸で、ギターのリズムの解釈がかつてクリックカッツのようなグリットでミニマルな感じが新鮮。テイラー・デュプリーの本質はストイックなミニマリストだと思うのだが、この曲で名盤『 Stil.』を思い出した。改めて、テイラー・デュプリーの他のアルバムをを聞き直してみると、『Northern』が一つの到達点で、『Northern』以前、以後で分かれるののかもしないという事に気付いた。

1970's ALGERIAN FOLK AND POP / VA
2014年発売のSublime Frequenciesからのリリース。1970年代のアルジェリアの音源を集めた1枚。迂闊にもアルゼンチンの70年代のポップ集と間違えてしまって購入。アルゼンチンが何故こんなにフレンチポップなんだとうと思ってジャケを見なおしたら、アルジェリアンと書いてあり、驚愕。。ジャケ買いの外し方も色々あるが、こんな外し方は始めてだ。内容の方は改めて落ち着いたら聞き直そう。

lawrence english / studies for stradbroke
2008年にリリースされていたものの再発盤。ローレンス・イングリッシュのストイックな側面が遺憾なく発揮されている。石の音や風の音、自然の中でもマイナーな所に目をつけるセンスはさすがだと思う。しかし、聴くのには修行僧なみの精神力が必要。

Hisato Higuchi / Otomeyama Bottoms
2013年発売。Otomeyamaとは、新宿区にあるおとめ山公園の事なのだろうか。初期に比べると、ノイズやインストの曲は減ってクリーントーンのエレキギターと歌というシンプルなものになっているが、Zokunarumono のようにインストものも収録されている。独特のブルース感というべき世界は健在であるのだが、時にパラダイスを描いているような、それも隠れキリシタンが憧れたパライソのような、西欧が土着して日本化したようなものを感じる。

posted by chihei at 15:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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